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Re: 小児の薬剤について

投稿者 長谷川千尋 日時 2002 年 3 月 03 日 01:59:16

回答先: 小児の薬剤について 投稿者 哲也 日時 2002 年 2 月 26 日 13:14:21


私は、今もポンタールシロップ(メフェナム酸)を時々出します。液剤なので体重に合わせて処方しやすいです。
 しかし、近年、インフルエンザ脳症の誘発にポンタールやボルタレンが関与していると言われ、子供には出さない方がいいようです。ただ、痛みには素早くよく効くので、薬剤情報提供書に発熱のある時は飲まないように書いて渡しています。それでも、よく読まずに取って置いた薬を風邪で熱が出た時に飲ませてしまう親がいるといけないので、出さない方向で考えています。
 アセトアミノフェンは、安心して処方出来るということで、最近はよく出されるようです。ただ、やや効きが弱いようです。
 アセトアミノフェンは幾種類もの製剤がありますが、歯痛の適応があるものがほとんど無く、カロナール細粒(昭和薬品加工)を注文したら、分包品がなく缶入りが来ました。2年くらい前だった…と思います。
 ということは、歯科でも今までは余り使われていなかったと思われます。
 解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンも歯痛適応のアセトアミノフェン同じものですが、1つの製剤に対して効能の適応承認を取っているか否かのことで、歯科で使えないアセトアミノフェンばかりなのです。
 今はカロナールも分包品が出たようです。一般医科や大学病院は分包機で分封するから良いですが、歯科医院で分包品がない薬を出すのは大変です。
 薬包紙を買って計量して昔ながらの(と言っても知らないでしょう)5角形に折って包んで出しています。小児の鎮痛薬は出す機会が少ないので、まだ缶のものがあるのです。
 計量して出す場合は、体重に応じて正確に量を計算出来ることが利点です。

 抗菌薬はケフラール細粒(分包品)を出しています。小児の適応のある歯科用の抗生剤は余り無いのです。新しい薬はとくにありません。抗生剤なら身体のどこの部位だろうが抗菌スペクトルさえ合えば効くはずです。
 しかし、薬の効能はそれぞれの病状に対して実際に臨床治検をしないといけないのです。それには膨大な経費を要します。歯科で使うには、歯冠周囲炎・歯周組織炎・顎炎の効能適応がないといけません。なくてももちろん効くのですが、副作用があった場合は製薬会社の責任はなくすべて処方した歯科医師にかかります。
 何故、製薬会社が歯科適応を取ってくれないかというと、かかった経費と比べて歯科でのもうけには余りならないからでしょう。
 悔しいですが。
 また、最近は保険審査が厳しく、歯科適応のない抗菌薬を使用すると請求してもカットされてしまうこともあります。
 セフゾン、オラスポア、クラリスどれも小児の歯科適応がありません。セフゾン、クラリスは15歳以上には歯科適応があります。
 でも使う必要がある場合は、請求明細書に必要な理由を書けば何とか通るようです。あるいは大学だから良いのかも知れません。
 このあたりは学生さんには分かりにくいことだと思います。

 ケフラールはもう大分古くなっており、耐性菌があって効きにくい場合もあり得ます。よって、歯科適応がなくても小児用の抗生剤を買って置いてやや強い炎症の場合には出すようにしています。
 ペニシリン系の小児用細粒は今も効果が高いですが、アレルギーのテストをせずにぽんと出すにはどうしても安心のためセフェム系やマクロライド系を選びたくなります。
 
 シロップも細粒も小児用は甘味が付けてありますから、飲みやすいです。
 小学校低学年でも錠剤やカプセルが飲めない子もいます。よって7歳以上でもシロップ、細粒は出します。

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