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Re: ありがとうございました

投稿者 文弘樹子 日時 2002 年 1 月 16 日 13:43:42

回答先: Re: 3歳児のひどい虫歯 投稿者 長谷川千尋 日時 2002 年 1 月 14 日 12:56:02

長谷川先生

早速のご回答ありがとうございました。
ていねいに説明していただき、さまざまな側面から冷静に考えることができ、とても参考になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。

今のところ娘は歯医者を嫌がる様子もなく、しっかり口をあけておとなしくしていることができるので、やはり主治医の先生がおっしゃるように、しばらく詰め物をしながら様子を見てみようという気になってきました。

主治医の先生とていねいにコミュニケーションをとりながら、長い目で見てやっていきたいと思います。

また、このサイトを利用されている他の方(やはり同じ年頃の子を持つお母さん)からも、体験談と励ましのメールをいただきました。それまで自分を責めてとても落ち込んでいたのですが、とても勇気付けられました。
長谷川先生、それからメールをくれた方、そして、このサイト運営されている方々に、心から感謝です。
これからながいながい治療の始まりとなりますが、なんとかがんばっていけそうです。

また質問させていただくこともありと思います。
これからもよろしくおねがいいたします。


:   乳歯の神経は鈍くまた気まぐれなところもあり、痛みがなくなったイコール死んだとも言えません。食片が詰まっていたり、そうでなくても食べ物の刺激で一時痛くてもまたそのまま落ち着くこともあります。
:   また、神経が死んだとしても全部でなく一部壊死して一部は依然として生きている…ということもしばしばです。根の先が膿んでいるのでこれは完全に死んでいるだろう…とそのまま削ると痛い!と言うので見ると神経が出ているという場合もあります。これは神経の管が3本ほどあることに因ります。
:  
:  3歳で明らかに大きい痛みも出た虫歯であれば、私ならお母さんの了解さえ得られれば、私なら縛り付けてでも治療します。その前に、なだめすかせながらの治療が可能ならばそうします。
:  3歳くらいになると聞き分けが出来るお子さんもあるので、出来そうな場合は少しずつでも治療します。駄目な場合はくくりつけて治療します。口が開けられない場合は無理矢理開けさせる器械もあります。
:  そんなことをしては酷だ、という考えも当然あります。しかし、まさに強く痛がっている時は仕方ありません。その場では恐怖でもその後に安息が訪れます。痛み止めだけでは(今回は効いたかも知れませんが)効かないときもあります。
:  一回治療するとつぎはもう歯科医院に連れて行くのも大変になることもあります。
:  しかし、治療が終了するまでは続けることが必要です。
:  そして、軽度の虫歯は進行止めくらいで様子見にします。
:  そして3ヶ月くらいを目途に必ず続けて定期検診ないし進行止めを塗り続けます。また、他の部位のムシ歯予防のためにフッ素塗布をしても良いです。
:  その都度泣いたり抵抗するかも知れません。
:  しかし、ここが大切ですが、私の経験では続けられた子供さんは身体の成長と共に情緒の発達もあり、必ず慣れてにこにこして診療室に入ってくるようになります。虫歯が少なくてあまり歯科に来ない同年の子供よりリラックスしてくるほどです。
:  ときには、最初は泣き叫んで治療を受けたのに、次は全く大人しく協力してくれた子供もありました。子供ながらに、自分の歯の痛みをなくしてくれたいい人なんだ…などと分かったのかも知れません。

:  かわいそうだと思ったり、面倒だと思ったりして、期間が空いてから例えば小学生になってから受診しても、歯科のイメージは3歳のときのままとなり、抵抗して出来ない…ということもあります。

:   東京だと大学病院が複数比較的近くにあるので、そこで…と言われるのだと思います。医科と違い、歯科は大学病院がない府県の方が多いのです。口腔外科は紹介先がありますが、地方の開業医にとっては小児は自分で診るしかないのです。
:  当院のある愛知県にはありますが、それでも1時間以上かけて行かなくてはいけません。特殊な病気でもないのに遠くへ行けとは言いにくいです。

:  上記のことは私の経験に因ります。泣いて抵抗する子の治療は沢山してきました。
:  今は小児の虫歯は減り、押さえつけて治療することは当院でもかなり減りました。とくに子供の虫歯の現象は都会で顕著ですから、東京などでは、多少年輩の歯科医でないと幼少の子供の大きな虫歯の治療経験があまり無いことも考えられます。
:  極端な話、アメリカでは神経の治療などせず抜歯されてしまいます。

:  では、様子見ではいけないかというと、その選択肢も悪くはありません。根の先の辺りに膿の出口が出来ていなければ、神経が死んだとは限りませんから、また、今は3MIXという薬剤を混ぜて詰めると、神経に届くような深さでも神経を取ることなく虫歯の進行を留めたり、一部回復させることも出来ます。
:  その状態で4〜5歳まで待つのもよいです。しかし、詰めるだけでも抵抗するのであれば、詰められませんから、先ほど書いたのと同じことになります。なんとか出来ても不完全になりやすく再び取れることもありますから、定期検診は必須です。そしてだんだん歯科医院に慣れるようにします。

:  その歯科医院がどこまで管理してくれるか?によりますが、個人的には、医院での管理と様子見をお奨めします。大学病院の選択肢も悪くはありません。行けば、そこの歯科医は、来て良かった…と言ういい方をすることでしょう。
:  せっかく全身麻酔するのですから、何回も全身麻酔するより一度で終わった方が合理的です。1本の乳歯の神経の治療は手慣れた歯科医なら30分か、ひょっとすると15分くらいで終わってしまいます。身体への負担は歯の治療だけでしたらそれほどないと思います。
:  ただ、大学病院へ行っても、全身麻酔するとは限りません。障害者ではないのですから。経験のある歯科医がいて、私の書いたような治療になるかも知れないし、
: あるいは様子見の治療かも知れません。或いは、開業医では泣きそうでも、大学病院の小児歯科なら、そこの先生が手慣れていてなんとか大人しくできると言う可能性もあります。
:  
:  今かかっている医院の先生にもよく相談し決めて下さい。一度でも大学病院へ行き、他の先生の見解を聞くのも良いかも知れません。私も書きましたが、何も見ずに書いていますからそしてお子さんの性格も分からず書いていますので、接した先生の意見の方が確かだと思います。


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