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Re: 妊娠中の治療について

投稿者 長谷川千尋 日時 2001 年 4 月 09 日 11:01:42

回答先: 妊娠中の治療について 投稿者 りえ 日時 2001 年 3 月 26 日 07:18:42

 基本的に絶対禁忌のことはありません。必要性が危険性を上回る場合は
何でも行います。レントゲンも投薬もです。
 しかし、一般的には、まずレントゲンは控えます。鉛の防護エプロンを
すれば、生殖腺線量は限りなくゼロに近いのですが、やはり心配が先に立
ちますので普通の治療では撮影しないようにします。外傷などあって骨折
・脱臼など緊急を要するときは撮影します。
 普通の虫歯・歯周病の治療でも撮りたいのはやまやまですが、無しで行
います。
 次に薬の問題がありますが、かなり腫れているとか強い痛みがあるなど
の場合は服用を促すこともあります。身体が疲弊した状態が長引く方が胎
児に悪影響があるかもしれない場合は薬を飲んだ方が良いと思われます。
薬もそれほど神経質になることは殆ど無いと思います。ただ、どんな薬に
も安心であるとは書いてないので、万が一億が一(?)のために飲まずに
済めばそうした方が良いです。
 実際には、鎮痛剤は古くて良く効く薬で異常の報告が無いようなものを
選びます。抗生剤も最新でないものにしますが、古いと効きが悪いのでほ
どほどの古さのものです。胎外人工授精の際には子宮に受精卵を戻すとき
は抗生剤を投与されるそうです。胎外で行うため感染の可能性があるため
必ず投与されると聞きました。すなわち最も影響があり得る初期に投与さ
れるのです。その事実を示して必要以上に怖がらないように説明していま
す。
 妊娠の期間を通してどの時期も治療は可能ですが、いわゆる安定期(5
ヶ月以降)に行うのが良いとされます。
 麻酔も体内に麻酔薬という薬が入るわけですが、程なく血管内や肝臓で
分解されますから心配は要りません。心配があっても例えば神経を取ると
した場合、そのままでは激痛で耐えられないと思います。が、麻酔も薬に
倣い、しないで済むときはせずに置きます。
 
 いろいろな治療の中で、抜歯は出産後に延ばすことが多いです。術後に
薬を飲む必要があるのでごく簡単なものか、そのままだと繰り返し腫れて
薬の量も増えそうな場合は、妊娠中に抜歯することもあり得ますが、私は
しないようにしています。
 削って詰めたり、歯石除去くらいは心配なく出来ます。
 しかし、その人その人の状況により治療の内容もしたりしなかったり…
です。
 悪阻もあまり無く妊娠期間中を通して安定している人は、いろいろ出来
ますが、ずっと調子よくない人は、どうしても必要なところだけ行い、虫
歯が残っていても、出産後に延期することもあります。
 ただし、出産後は周囲の状況により歯科に通院できない場合もあります
から、妊娠中の方が通院しやすいので済ませておく…ということもありま
す。
 これから妊娠する…という場合は、例えば、基礎体温により生理から次
の排卵数日前までの間に薬を飲む治療やレントゲンを行う…などの工夫を
するとか、レントゲンを取らずに行うなど対応をとります。

 授乳中は、妊娠中より、さらに安心感があります。レントゲンは全く心
配ありません。薬は母乳に微量移行する可能性がありますが、体内にいる
ときよりは安心と思われます。あるいは母乳が良く出るのであれば、搾っ
ておいて冷凍保存し必要なときに飲ますか、薬を飲んでいる間だけミルク
にするなどの対応が出来、妊娠中よりは歯科治療はし易いといえます。

  ∞長谷川千尋♂♂
   健康な歯で幸せも噛みしめて
     はせがわ歯科医院
 愛知県海部郡甚目寺町大字森字下田室58-1
TEL 052-441-1423 FAX 052-443-6082
http://www2.ecall.co.jp/dental.html

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