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Re: 困っています。

投稿者 長谷川千尋 日時 2009 年 11 月 10 日 15:02:29

回答先: 困っています。 投稿者 考え中 日時 2009 年 11 月 09 日 04:17:40

いろいろな要因を考える必要があると思います。

 まず、歯そのものだけを考えます。
 身体の状態というのはデジタルのように単純に2つに分けられるものではありません。
 よって、十分根管治療で残せる状況と、抜歯しか選択肢がない…と言う状況の境界の状態もあるわけです。どちらとも言えない…としたときに、日本国内にいて複数の医師に聞いても差が出てくる…ということはありうるでしょう。
 ある医師は「根の治療をしましょう」と言い、別の医師は「根の治療が無駄になる確率が五分五分なら最初から抜歯してしまったほうが効率的」と考えるかも知れません。
 なので、日本の他の医師に聞いたら「抜歯」と言われた可能性もあります。

 が、ドイツ人の方が、国民性として日本人より白黒はっきりさせたがるというか、日本人が国民性として曖昧も良しとしている…というか、民族的性質に置いて、直ぐ抜歯を選択しているという部分もあるかも知れません。
 結局抜歯になっても根管治療の時間と費用は「駄目だった」ということが分かったことにより納得出来る(ひょっとしたら残せたかも…という後悔が無い)ので、気持ちよくインプラントへ行ける…と考えるのが日本人とすると、
 根管治療して駄目だったらその時間と費用は無駄だし仮に残せても長期は無理だろう…だとしたら、早くインプラントにしてしまった方が時間的費用的にも無駄もないし返って得ではないか?
 …と考えているのかも知れません。私はドイツ人ではないので分かりませんが。

 また、保険制度の違いも背景としてはあるでしょう。ドイツはアメリカと違って公的保険あるはずですが(日本の健康保険はドイツを参考にしたとも聞きますが)、負担金は日本と比べるとかなり高くなるのではないかと思います。
 日本では決められた費用は安いので、抜歯に至っても、患者さんの金銭的負担は大きくありません。
 でも、ある程度まとまった額を戴くとしたら、予後不良で抜歯になったり、短期間しか持たなかったりするのは責任問題になる…としたら、長くもつ方を選択すると思います。
 今は日本でも、努力しても時間かけても保険では数千円しか戴けない選択肢より抜歯してインプラントの方が30万円だったらそちらを勧める…という場合もあるようです。

 日本でもインプラントは普及してきましたが、高額でもありますし、自分の歯を残したいという気持ちの患者さんが多い中では、私たちは数千円でも頑張って根管治療をするわけです。
 仮にレントゲンを見ても、最初に書きましたように、境界線の場合は、私は歯を残す選択をすると思いますが、そういう意見を言ったところで、現地の歯科医師がしてくれなければ仕方ありません。
 …ということで、抜歯に応じるのが無難…ということになります。

 話は変わって、
 当院は日系ブラジル人の患者さんが大勢受診されます。実数として3〜400人は診ていると思います。
 日本人の感性が残る人もありますが、「日本ではこうだ」と言っても、自分はこうしたい、と主義主張を曲げない人も良くあります。
 仕方ないので、何とか出来る場合はそのブラジル人の要望に添うことにしています。
 
 同じように、どうしても根管治療をしてくれ、と譲らずにお願いする…というのも選択肢かも知れません。

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