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Re: 貼薬について 

投稿者 長谷川千尋 日時 2009 年 6 月 18 日 11:30:55

回答先: 貼薬について  投稿者 rk1970 日時 2009 年 6 月 17 日 12:33:18

商品名クレオドンは一般名グアヤコール100%ですが、商品名メトコールはグアヤコール70%に一般名パラクロルフェノール30%の割合です。

 グアヤコールは鎮痛作用に優れていますが、殺菌作用はフェノールの入ったメトコールの方がやや分がありそうです。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2730808Q1025_1_06/    クレオドン
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2730816Q1020_1_04/    メトコール

 神経の入っている根管の壁はいわば鍾乳洞のようなものであり、凸凹あり湾曲ありなので、器具による根管拡大が少ないと神経組織が残っています。また、根管内及び一部象牙質に入った菌を的確に殺す必要があります。
 また、物理的刺激で痛みも出るので痛みを抑えたい時もあります。

 神経組織を十分に除去したと思われるのに、痛みがある場合はクレオドンが適していると思われます。
 神経除去したばかりで複雑な根管内に神経組織がまだ残っている可能性が大きい場合は、ペリオドン(パラホルムアルデヒド・塩酸ジブカイン)が良く用いられます。腐蝕作用が強くて、最初に神経を取った後に使用すると、次にほぼ壊死していて痛み無く治療が出来ます。
 ただ、腐蝕作用が強すぎるので漏れないように細心の注意は必要です。
 
 メトコールの中のフェノールも腐蝕作用がありますが、3割しかないのですから、その作用ではペリオドンより弱いです。ただ、ある程度綺麗になっているであろう根管でどこかに神経が残っている可能性があり、そのために痛みがある場合に、残りの組織を腐食させて且つ鎮痛効果を期待したい場合に適するのではないか?と思います。

 根管治療は、拡大と根管形成がメインです。貼薬は必要ですが、拡大だけでは不十分になるところを補う役目です。
 ペリオドンは腐蝕作用が強すぎると言うことであまり適当ではない…とも言われますが、抜髄(神経除去)時に最初に入れない場合は、比較的多く拡大したのに、残髄(神経が残っている)のような反応が出ることがあり、残髄は患者さんのイメージが悪い(後述)ので、実際には開業医では多く使用されていると推察します。
 
 主たる根管を十分拡大をしたのに、残骸の反応がある場合(「神経はまだ取れてないのですか?」などど患者さんが不審の口調で聞かれることがある状態)、このような場合は側枝(器具が入れられない枝の神経)の存在が疑われ、その場合には再度ペリオドンを入れておくと、側枝にも腐食が進み、何とか痛みが改善することもあります。
 
 ペリオドンとメトコールを交互に…ということが良く行われているかどうかは分かりません。その時の先生の考え方によると思います。間違いではないと思います。腐蝕作用で痛みを取りたいと考えているのではないかと思います。
 クレオドン(グアヤコール)では薬が入っているときは痛みが引いても、器具を入れるとやはり痛い…ということになり、メトコールを使用されているのではないか?と推測します。
 
 私はメトコールは使用していません。
 クレオドンとペリオドンはあります。

 「強い効力」はメトコールですね…と書けば単純に終わりますが、ではそれを使う方が良いのかというと、状況により違うわけですから、長い説明になってしまいました。
 ペリオドン、メトコール、クレオドン、貼薬、失活剤、は余り知られていない専門用語なので、
 質問の方は、衛生士さんとか助手さん、若い歯科医かな?と思ったりもしますが…


  
 

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