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Re: 根管充填後の歯の鈍痛

投稿者 長谷川千尋 日時 2009 年 6 月 13 日 13:45:25

回答先: 根管充填後の歯の鈍痛 投稿者 まさや 日時 2009 年 6 月 11 日 21:25:27

  結論から言えば、もう一度、根管治療が必要です。

  根管充填直後は、充填材の圧迫などで多少の痛みが出ることはあり得ます。
 しかし、出たとしても1週間くらいで消失していきます。
  現在もまだ鈍痛があるとすれば、すでに1ヶ月経っているのですから、本来は再治療すべきと思います。
 もし、僅かずつでも軽くなりつつあるのなら、少し待っても良いかもしれませんけども…

 根管充填直後にその歯が痛くなったのなら、「不明」というのは変だと思います。
 根管充填がきっかけになったに決まっています。
 決して、その先生の術式が悪かったとか、そういうことではなくて、拡大鏡まで使用したのだから出来ることとしては完璧に治療をされたのだと思います。

 しかし、身体の反応としては、残念ながら完璧な処置をしたから完璧に治る…わけではないのです。

 歯の中(根管内)には身体の免疫作用は働きませんから、根管内から感染歯質を排除しなければなりません。根の先、歯の周囲には血行がありますから、根管内を無菌化していくと、周囲は白血球が働いて菌がいなくなり、表面のフィステルも無くなるわけです。

 拡大鏡は、複雑な根管の形態を見極めて感染歯質を取り残さないように使用するものですが、細菌が見えるわけではありません。ラバーも余計な外部の菌が入らないようにする、というだけです。
 根管がいくらきれいになったとしても、根尖あたりの歯の周囲に完全に菌がいなくなったかどうかは、一応根管内細菌培養検査で確認は出来ますが、絶対ではないのです。

 臨床上フィステルも消えて根管もきれいで痛みもなければ、菌もほぼいなくなったであろうと言うことで、根管充填の時期ですが、
 結果的に根充後に痛みが出て且つ無くならない…
 と言う場合は、まだ菌が残っていてそのために炎症が起きて痛んできたのです。

 フィステルがあるときは、そこから膿が出るので痛まないのです。
 根充前も空間に余裕があるので痛みが無く、根充して歯の中の空間が無くなり根尖病巣内の圧力が高まったので痛みが出たと思います。
 ほとんど菌が無くなっている場合は、上述のように痛みは一過性で消失していきますが、消えない場合は、菌がいる、または増えたと考えるべきなのです。

 微熱については、他の要因(ストレスなど)も考えられますが、歯の痛みと連動しているのであれば、その歯から来ている可能性があります。
 熱が上がるのは細菌やウィルスが全身的に感染したときです。
 根充の圧力で菌が血中に移行してそれで微熱が出た可能性があります。
 痛みは続いても微熱はさほど続かない…と思いますがいかがですか?

 折角終わったと思ったのに何で?と言う気持ちは患者さんも歯科医の方もあるわけですが、
「まだ治りきっていなかったようです」と告げて私なら淡々と再治療をします。
 痛みの程度によっては、レーザーや高周波で治ることもあるようですが、
 基本的には再治療です。


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