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Re: 指しゃぶりについて

投稿者 長谷川千尋 日時 2008 年 3 月 30 日 23:37:16

回答先: 指しゃぶりについて 投稿者 りこママ 日時 2008 年 3 月 29 日 00:18:45

 世の中の意見が「統一」されていないので、いろいろ見据えて私の意見として書きます。長文になります。

ミルクでもいけないことはないのです。
 ただし条件があって、出過ぎない乳首にすることです。下を向けてミルクが垂れないもので飲ませると良いです。ヌークやピジョンなど割と良い乳首があります。
 http://www.patakara.com/iryo-hp/b/patakaranoshurui.html#tugumi
にある、「つぐみちゃん」を間に入れて哺乳させてもよいです。

 赤ちゃんはおっぱいを吸っているのではなくて、顎を動かして搾って飲んでいます。この動作で咀嚼筋や舌筋だけでなく顔の周囲首の辺りの筋肉も使っています。栄養を得ていると同時に口腔周囲筋のトレーニングをしているのです。
 母乳が少ない場合は同じように赤ちゃんが同じようにトレーニングできるように考えられた哺乳ビンが適しています。
  
 授乳時に十分お口のトレーニングが出来ると、きりりとした口元になり、断乳も自然と出来ます。
 最低生後1年は母乳またはミルクだけで十分です。間違っても直ぐ誤りを認めない厚労省の態度が如実に出ている母子手帳によって、ぽかん口や指しゃぶりをする子が生産されています。昔の母子手帳より最近はこそっと離乳食を遅らせています。もう少し経つとまたこそっと遅くするかも知れません。知らぬ間に戻そうとしているかも知れません(これは私の憶測ですが)。
 先進国を含む諸外国では日本ほど早く離乳を推し進めていないそうです。

 自分で母乳を搾って栄養を得るのと違って、口の中まで離乳食を運んで貰うとトレーニングが出来ず、代償として、他のものを求めます。指だったり、お気に入りのタオルだったり、自分の唇だったりします。

 母乳が出なかった、ということですから、もう、ミルクも無しかな…と思いますが、もしまだ少しは飲ませているのなら、1歳半健診で注意されるとしても、少し遅くまで飲ませたら良いのではないか…と思います。
 指しゃぶりより良いと思うのです。

 もう完全に断乳してしまった場合、上述のページの「ちゅうLIP」で長期間トレーニングすると良いと思います。

 指でなくておしゃぶりをくわえさせるのも手です。
 おしゃぶりは潰れますから、指のように歯が出ませんし、指より効果的に口腔周囲筋のトレーニングになります。ミルクを飲んでいたとしたら、人工物にも馴れやすいのではないかと思います。

 ただし、おしゃぶりは反対意見も多いです。
 乳首が潰れると言っても吸い口の分だけ「開咬」になるとされ、止めることを勧められます。
 かりに良くないとしても、歯茎から出てしまうような変形を来す指しゃぶりよりましだと思うのです。
 乳歯の間に開咬が起きても、ずっとしゃぶってはいないので、永久歯で開咬にはならずむしろきれいな歯並びになりやすいです。

 おしゃぶりでむしろ口呼吸になったり歯列不正を助長する…と言う意見もありますが、両方の主張が交錯するので一般の方が迷って、おしゃぶりも中途半端になり、
結局使用していたことが悪者になっているのではないかと思います。或いは使い方の誤りも含まれているのではないかと思います。

 まだ一歳なので、どんどん歯形も歯茎も変化していきます。
 一般論として言う場合、5歳くらいまでに概ね止めていれば、必ずしも永久歯列が前突にはなりません。上の前歯は7歳で生えますから。その間変化するのです。
  あまり早く無理矢理止めされても他の代償が起きます。
  バイターストップは確か、3歳以上が対象です。
  3歳未満は味覚の発達が未熟で効果が無いとされています。
今はまだ見た目吸う動作(実は顎で搾る動作)が必要なので、今止めさせるのは返って良くないと思います。
  出っ歯が気になると思いますが、3歳くらいまで思い切り吸わせてそこから言い聞かせや何か手でいろいろせるとか、そしてバイターストップを使うとかして、止めさせていく…という方針の方が良いかもしれません。

 万が一結局うまくいかずに上顎前突になった場合、矯正となってしまいますが、その際も、「パタカラユーミー」や「T4K」などでトレーニングをしながら行うとより良い結果が出ます。体系化された筋機能訓練もあります。
http://www.myoresearch.com/cms/index.php?t4k
 
 いろいろなグッズや訓練はやらせるのが大変なので、当院でも、矯正治療の子全員にはさせていませんが、熱心な子(というより親)の場合はうまくいっています。


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