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Re: 奥歯の被せ物

投稿者 長谷川千尋 日時 2007 年 3 月 13 日 23:55:39

回答先: 奥歯の被せ物 投稿者 なつ 日時 2007 年 3 月 11 日 21:08:42


どのようなニュアンスで言われたか分かりませんが、説明された時、いろいろな情報を示されたと思いますが、質問文に書かれたそのままの文章からはいろいろ誤りがあると思います。

 >>保険の被せ物だと精度が悪いので虫歯になりやすいから

 メタルボンドは金属の表面にセラミックを焼き付けたもので、世に出て何十年か経つので私たち歯科医としては信頼が高い材料です。精度は金属部分に因るのですが、金の含有量が高い金合金を使えば、保険の金銀パラジウムよりは鋳造精度は良いはずです。
 同じメタルボンドでも金属の質が落ちれば精度はやや下がります。
 
 精度が良いものを用いたとしても、虫歯のなりやすさに影響を及ぼすのは、食生活や歯磨きの状態の方が圧倒的にその度合いが大きいです。僅かの金属の精度で虫歯になりやすくはなりません。保険のものでもきちんと作ってしっかり歯磨きをすれば虫歯については大丈夫です。

 別に保険で良いのだ、と言っているのではなくて、やはり私も自費のものの方が良いとは思います。経済的に許せば。
 きちんとした理由で選択をして欲しいと思います。 

 犬歯から奥歯まで仮歯、と書いてあります。保険で作る場合、犬歯は白くなりますが、それより奥の歯はブリッジの場合は銀歯になってしまいます。犬歯の隣の歯が無くて架け橋部分になる場合、ついでに少しだけ白くすることは出来ますが。
 今は奥歯もなるだけ自然の歯の色に…という志向が強い方が増えてきましたので、保険では審美的に限界があるので、見える部分は白く…という気持ちがあれば自費のものを選択することになります。
 その代表的な材料はメタルボンド冠です。前歯でも奥歯でも可能です。
 奥歯は噛む面まで白くする場合と、噛む面は金属が出ている形態もあります。土台の歯の歯冠が極端に短くなければ、噛む面まで白くすなわちセラミックで覆われているものが審美的です。
  メタルボンドに利用するセラミックは、友人に言われたように天然歯質よりやや硬いのは事実です。しかし、極端に食いしばったり歯軋りしたりするのでなければその硬さを問題視するほどではありません。
  しかし、歯軋り食いしばりがある方(スポーツマンや力仕事の方も含む)は噛む面まで白くするのはやや注意が要ります。また、セラミックを使う場合はそれなりの冠の厚みが必要です。ですから土台の歯の切削量が少し多くなります。
  
  メタルボンドを選択するのはもっぱら美的な理由が大きいと私は思います。
 もし、精度だけ気にするのであれば、白金加金など保険外の良い金属を使用すれば良いのです。白金加金でもそれだけでは金属色ですから、金色や銀色が光るのが嫌なら選択外になると思います。天然歯に近い硬さ摩耗度で奥歯の最良を選ぶとすれば、白金加金など18〜20Kくらいの金合金が良いとされています。
  非常に長いブリッジの場合、やや精度の問題も出てきます。金の含有量が多い金属が良いです。保険の金属ではやや不安があります。でも、5本くらいまででしたらそれほど問題はありません。

 白い歯に戻ると、最近はセラミックとレジン(プラスチック)の中間の材料<ハイブリッド>も出てきました。セラミックよりやや軟らかくやや安く作ることが出来ます。ただし、噛む面はおそらく金属の方が無難でしょう。
 メタルボンドの場合も硬いのが不安でしたら側面はセラミックで噛む面は金属の形態にすれば、そして金属を良いものにすれば噛み合わせて自分の歯のすり減りを心配しなくて済みます。

 少数歯のブリッジの場合は、ジルコニアやグラスファイバーを埋め込んだハイブリッドで作ることも出来ます。これらは金属は使用しません。まだ出てきてあまり年数が経っていませんので、メタルボンドのように長く持つかどうか、実例がまだ余り無いので、見えなくても金属が嫌な人向きです。オールセラミックスの冠はブリッジは出来ません。

 自分は一番何が気になるのか?それに応じて材料を選んで欲しいと思います。
 当院の場合は、メタルボンドなどは良い金属を使っているので、自費か保険かを確認するような場合は白くするかどうかで尋ねることが殆どです。
 後は、予算の問題で、メタルボンドは高いと感じたらハイブリッドにしたり…と言う流れにしています。

 その辺りは実際にお金を受け取る先生の方がもっとしっかり説明して欲しいと思います。


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