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Re: 歯根部嚢胞について

投稿者 長谷川千尋 日時 2006 年 1 月 16 日 23:50:28

回答先: 歯根部嚢胞について 投稿者 ゆい 日時 2006 年 1 月 15 日 01:49:31


まず、嚢(のう)胞とは何か?ですが、身体の中で液体など(半流動物や固形物の場合もある)が貯留して受動的に大きくなる袋状の病変です。嚢胞の嚢とはふくろの意味です。
 腫瘍と違うのは、細胞が自立的に増殖するものではない、ということです。顎の骨以外でもいろいろありますし、顎骨の中でもまた、数種類があります。歯と関係ないものもあります。
 歯根嚢胞は、神経が死んだ歯ないし神経を取ってある歯の根の先に出来ます。根の先に出来る病変がすべて嚢胞ではありません。多くは歯根肉芽腫(腫とついても腫瘍ではなく不良な肉芽の集まり)で、慢性持続感染によるものです。これは根管治療で治癒することが多いです。
 嚢胞は何が違うかというと、上皮がある、ということです。上皮に囲まれた中の液体の中には血管がないので、白血球が行き届かず根管から消毒しても嚢胞の中の菌は消えません。
 痛みはほとんど出ませんが、二次的にまた感染したときや、大きくなって骨の中の神経を圧迫すると痛みをですこともあります。
 年数が経つとどんどん大きくなり顎骨の硬い壁も凹むほど薄くなる場合があります。粘膜の上から押すとペコっと凹む感触が出てきます。顎がどんどん薄くなってしまいます。

1〜2年のうちにどうかなってしまう…と言うことはありませんが(多分)、だんだん大きくなるので放置は好ましくないと思います。
 レントゲンで根尖に黒い陰があった場合、嚢胞の確率は実は低いです。嚢胞ははっきりと丸い境界を持った像として写ります。境界が必ずしも明瞭でないときは肉芽腫などのことが多いです。

 嚢胞だとすると、差し歯を外して根管治療をするのではなく、手術的に除去した方が良いです。或いは、手術と根管治療と両方が要ります。
 前歯であれば、それほど難しい手術ではありません。手術と言うと大げに聞こえますが、医科の手術と比べると「小手術」と言った方が良いと思いますが、

>>歯茎を少し切って膿をとり2回で治療は可能だが

…という説明が手術のことだと思います。「手術」などと言うとびっくりするので少しぼかして(その結果分かりにくくなったようですが)言われたのだと思います。
  歯科口腔外科を標榜している医院の先生であれば、治療してくれると思います。心配であれば総合病院の歯科口腔外科へ行けば確実です。



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