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Re: 乱ぐい歯の治療

投稿者 長谷川千尋 日時 2006 年 1 月 12 日 10:04:27

回答先: 乱ぐい歯の治療 投稿者 まりも 日時 2006 年 1 月 11 日 18:21:56

何となく形は推測できるのですが、歯の大きさや角度、重なりの程度などいろいろ考えないといけないので、一つの方法に絞ることは出来ませんが、可能性としては差し歯で治すことは出来ます。
 その場合に、2〜3回で一度に綺麗になる…がごとくの宣伝のところには行かないようにしてください。経験の浅い歯科医が指導すべき上司もいない中で予後を考えずにノルマのために沢山の歯を削ってしまう…という愚かな例がちょくちょく見られます。
 虫歯で差し歯にするのは致し方ないですが、1本の歯としては、手を加えれば健全な歯の時より確実に弱くなるので、慎重を期す必要があります。例えば1本だけ内側に入っている場合、そしていろいろな条件下で虫歯リスクが低いと判断したら、
私なら、削らずにその歯の前面に白い歯を貼り付けるだけにするかも知れません。歯は分厚くなりますが、最も侵襲が少ないです。 
 或いは内側に引っ込んだ歯だけ神経を取って差し歯にするのですが、幅が狭ければ隣り合う歯の側面を少しだけ削って幅を確保して前方に出すように差し歯にします。
 それも条件的に出来ない場合は、引っ込んだ歯を抜歯し、3番目の歯(犬歯)を土台にして2のブリッジにします。2の狭い分は3をもともとの大きさより見かけ上少しだけ狭くして作りその分2を広くします。1の側面を少しだけ削ることもあります。

 よくよく見ると左右で少し歯の大きさが違うように見えたとしても、一見して分からないようにするだけで見た目はかなり変わります。
 1本引っ込んでいるだけで6本繋げて差し歯に…と言われることがありますが、なるだけそうしないようにして欲しいです。
 もし、何本か凸凹している場合は、やむなくいくつかの歯を差し歯にする必要があるかも知れませんが、なるだけ繋げないようにすることです。歯は生理的動揺をしています。噛んだときに僅かに動きます。それは0.2ミリと言われてます。欠損しているところにブリッジでつなげる場合はまだ良いのですが、揃っている歯を無理に繋げるとどこか一部が知らないうちに外れていて隙間になり虫歯が進行してしまいます。或いは費用を掛けたセラミックなどが割れます。
 また、何本も一度に差し歯にすると噛み合わせが変わり、偏頭痛な顔面・頭部のいろいろな違和感が出ることがあります。必ず仮付けを行い様子を見た上で最終セットとすること…など必要です。
 
 歯を移動する歯列矯正は、成人は2〜4本ほど永久歯を抜歯することがよくあります。差し歯の方が削ったり抜いたりする歯が少ないとすれば、差し歯の利点はあります。沢山の歯を削らないといけない…と言われたら、歯列矯正も相談されることをお勧めします。
 面倒でもいろいろな意見を聞いた方が良いです。

 歯は上下噛み合っていますから、上だけ何とかしたいとしても、下の歯も治療しないと上の歯の歯並びがうまく治らない場合もよくあります。上を差し歯にするとしても下の歯を削る…と言う場合もあります。
 削ったり抜いたりしたらもう天然歯質には戻せませんから、審美的要求で歯を削る場合は本当に慎重にしてください。
 



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