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Re: 埋没歯の手術ほか

投稿者 長谷川千尋 日時 2005 年 1 月 27 日 16:12:35

回答先: 埋没歯の手術ほか 投稿者 Sくん 日時 2005 年 1 月 24 日 15:38:41


 >>そこで左上犬歯の埋没歯を指摘されその周りの組織が黒くなって膿嚢になっているので口腔外科での検査と手術を勧められた。

 <膿嚢>という用語はありませんので、嚢胞(のうほう)のことと思います。
 嚢胞とは、身体の中に出来る袋状の病変です。顎の骨の中だけでなく身体のいろいろな臓器に出来ます。疑いのある嚢胞の名は濾胞性歯嚢胞のうち含歯性嚢胞というものです。成長期に歯をつくる組織は歯の萌出とともに無くなるのですが、埋まったままですと周囲に残ります。嚢胞化する場合は若いときに発見されることが多いのですが、Sさんの場合は嚢胞化せずにあったと思われますが、徐々に嚢胞化してきたのではないか?と思います。
 嚢胞は腫瘍のように細胞自体が異常というわけではなく(ただし嚢胞の一部が腫瘍化することもあり得る)、液体が貯留することによって圧迫されて大きくなっていきます。ゆっくり大きくなるので、ただ歯が埋まっているだけで歯の周囲と骨に隙間がほとんど見られないときは、必ずしも抜歯しないといけないわけではありません。以前は黒く写る隙間が目立たなかったのでしょう。
 でも今回は嚢胞として大きくなってきているような所見だったわけです。
 顎骨内の嚢胞はかなり大きくなるか二次的に感染でもしない限り、無症状で推移します。比較的小さいうちに発見された方が良いとも言えます。
 嚢胞はれっきとした病気です。大きくなった嚢胞は顎骨を失う場合すらあります。
 ただ、大きくなるのはごくゆっくりだと思われます。今回指摘された歯科医院に何年か前のレントゲンがあれば大きくなる程度が推測できますが、以前のが分からないとしても、若年者ではないので、4年で急速に変化することはないと思います。
 となれば、少し先延ばしできるかも知れません。
 一部顔を出している歯については、不完全な生え方の場合、体長低下時に腫れてくることがよく見られますし、すぐ前の歯との間に歯垢が溜まりやすく前の歯の後面に虫歯が出来る可能性があります。そのため用をなしていない親知らずは抜歯はした方が良いとは思います。ただその歯についても長年何ともなかったのであれば、すぐどうかなる訳でもないのでご自身の判断で決めてもいけないことはありません。
  いずれの抜歯も健康保険は効きます。
 抜歯で保険がきかないのは、歯列矯正を前提とした抜歯だけです。


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