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投稿者 長谷川千尋 日時 2001 年 5 月 27 日 19:22:36
回答先: クラウンの被せかた 投稿者 のすてぃも 日時 2001 年 5 月 24 日 14:44:37
私はよく縁の位置を歯茎の側でなくもっと上にすることはしばしばあります。 それはなるだけ歯質を残すと言う意味で行っています。 歯の神経を取るとどうしても歯質が脆くなります。よく、神経を取ることに抵抗 感を示す質問もあり、そのときにすぐに弱くなるものではないと書いています。 歯の根は歯根膜を介して回りに骨も入り、一応周囲から栄養が来ています。そし てきちんと被せたり差し歯にすることにより持つ状態にしているのです。 薄くなった歯質を無理に残しても細くなった部分はヒビが入りやすく、部分的に 被せても脱落しやすくなってしまいます。また、昔から、歯茎に僅かに隠れる位置 は縁の部分からの虫歯の再発を防ぐと言われてきました。 逆に歯茎のすぐ上は、歯垢が溜まりやすく虫歯の好発部位となっています。 以上のような理由から、神経を取った場合、余程のことがない限り全体を歯茎の 直ぐ下まで削って全体を覆う冠を作るように教えられてきました。 今でも基本はこの通りです。 ただ、根元まで被せる冠より多少脱離しやすかったとしても、歯そのものの持ち を考えると削る量を減らした方がいいのではないか?と考え、実際にそういう例も あり、また、個人の考えだけでなくその様な意見も出てきています。 少し上までにして、と希望されて、以上のようなことも考慮し、縁を上げても十 分な維持が得られ、歯磨き状態も良くもともと歯茎の側には虫歯がなく、縁が上で も外から目に付かない位置であれば…といろいろ条件を付けましたが、その上で 歯科医師が判断して希望が通る、と言うことです。 希望が通らない場合としては、歯茎のそばまで虫歯があった場合、歯茎の側まで 覆わないと冠が外れやすい場合(歯冠が短いなど)、前歯の表側で人の目に付く場 合などあります。 では歯茎の直下まで覆うと歯茎は痩せてしまうのでしょうか? 必ずしもそうではない、と私は思います。 でも、確かに痩せたと感じる場合もあります。また、実際に痩せる場合もありま す。逆に痩せてはいない例もたくさんあります。 実際に痩せる例から書きます。 虫歯が進行し、歯茎に触る部分まで虫歯を削らざるを得ない場合、歯茎と歯との 接触するより下まで歯を削ってしまうと、歯とくっついていた歯茎は宙ぶらりんに なり、歯質の残っているところまで徐々に痩せることはあります。自分でよく分か るほほ側の部分より、歯と歯の間で顕著です。この場合は、縁を1ミリ上げように もそこが虫歯なのですから仕方ありません。 後は、たまたま体質等により、金属やブラスチックが接触すると痩せやすいこと もあるかも知れません。 痩せはするが、それは被せたことによるものではないこともあります。 例えば歯周病が徐々に進行していく場合、自分の歯のところは目立たないのです が、冠のあるところは縁が見えてきて自分でもよく分かる訳です。歯茎が実際下が ったとしても、それは冠のせいではなく歯周病のせいなのです。 同様に、歯磨きの仕方が悪かったり、噛みしめ・歯ぎしりで歯茎が痩せる場合も あります。上記と同様に冠のあるところばかり目立ちますが、冠の金属のせいでは ないのです。 他には、八重歯のように歯列不正ではみ出ている歯や、やや出っ歯の方の前歯、 口呼吸の方…などで痩せやすい傾向があります。その歯に冠や差し歯がたまたま あると、そのせいで下がった感じがしてしまいます。 私は、開業して11年ほどになりますが、開業時から通われている方も多くあり ますが、特別その歯だけ被せた金属で歯茎が痩せた…と思われる患者さんはあまり 無いような気がします。 むしろ虫歯の再発で何度かやり直したり、抜歯になってしまったり、そういうこ とが多々あります。 10年も経てば、歯周病が軽度でも年齢の上昇で下がります。 プロで完璧なはずの自分の歯茎を見ても少しずつ痩せてきた気がしています。 やたら縁を短くしたらいいと言うわけではありません。 でも、長々書いたように考慮はしても良いと思います。
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