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投稿者 長谷川千尋 日時 2009 年 5 月 03 日 16:02:49
回答先: 顎関節症の治療 投稿者 アリス 日時 2009 年 5 月 02 日 21:37:54
顎関節症は、口が開きにくいまたは開かない(開口障害)、動かすと関節部に音がする(関節雑音)、痛みがある…という症状を呈する病状を指します。 関節に加わる様々な過大・不適切な力によって慢性的な捻挫のようになっている状態なのです。周囲の筋肉も凝っています。 治療としては、対症療法的なものと、原因を除くものに分けられます。 ただ、いろいろな要素があるので、完全に治せないことも多いです。それでも、おおむね食事会話に支障を来さない程度までは改善させることを目標にします。 痛みが無く食事が出来て、口も3.5センチ以上になれば多少音がしても開きにくくても様子見とされることもあります。 患者さんが全ての症状をなくしたいと思っても無理な場合は多いです。 頭痛や肩こりなど随伴症状もありますが、ついでに治ることはあっても、口腔外科的・歯科的にはそれら自体を治療対象にはあまりしません(それらも改善することを目標にしている歯科医師も少なくないですが)。 治療期間は人それぞれです。直ぐに治ってしまうこともあれば、数ヶ月を要することもあります。 症状が強いと治療期間も長い…とも言い切れません。発症から放置していた期間が長いと治療も長引く…という傾向はあるようです。 治療としていろいろ行う中で、低周波マッサージは対症療法です。痛みを改善したり周囲筋の凝りを取る効果はあります。凝りを取り動きやすくして開口訓練の足しにすることも出来ます。 他の対症療法としては、痛み止めとか、筋弛緩薬などです。 マウスピースは、専門的には「スプリント」と言いますが、対症療法的なこともあれば、原因を除く方向の場合もあります。 噛みしめ食いしばりが原因として大きい場合は、軟らかい素材のものでも治療効果はあります。睡眠時の食いしばりを止めることは困難なので、マウスピースを填めて噛み合わせを浮かすだけでも、関節にかかる力を軽減できるので、症状が取れて来ることもあります。 起床時に症状が強く出る方は、効果が期待できます。 睡眠時の歯軋りが無くても、左右で高さの違う軟性素材のものを作って食い込んでいる方を浮かせていくことにも使用できます。 軟性素材が顎関節治療のものではない、というわけではありません。 下顎の位置がずれている場合に、適正な位置を見いだすために、比較的長く使用する必要がったり、適正な場所を意図してガイドするようにしたりする場合に、硬い材料のものを填めることも良くあります。 顎関節症の治療は、いろいろに方法を駆使しないといけない…と私は考えています。ある方法である患者さんにうまくいっても別の人には効かない…ということはよく起きるのです。 原因に付いても突っ込んで考える必要があります。 うつ伏せで寝ていたり、仰向け横向きでも固い・厚い枕をしていると治りません。 うつ伏せ治しは癖もあって難しいですが、枕を替えるのは容易です。一部の患者さんはそれだけで治ります。頭は5キロくらいの重さがあり、それが顎や首にのしかかるとそれが負担になるのです。時に低反発枕も良くないことがあります。 薄くて広くてふわっとしたものに替えるか、タオルを低く重ねるくらいにすると治る人もあります。 どんなに治療しても分厚い枕のままでは治らないのですが、枕のことが頭にない歯科医師は多いです。 左右どちらかの噛み癖がある場合は意識して両側で噛む必要がありますし、頬杖をよくする・机に突っ伏して寝てしまうなどの癖は止める必要があります。日中噛みしめ癖がある人は意識して止める必要があります。 一部のスポーツがよくないこともあります。 ずれた歯や出っ張った歯がある場合は、削ったり抜いたり被せたりする必要が出てくることもあります(但しこれは注意して診断する必要あり)。 ひとまず痛みを取る場合には、低周波も良いですが効果は弱いので、関節部を麻酔したり鍼灸的方法を使うと効果がある場合もあります(但し一般的ではありませんが)。姿勢の問題のこともあり頚椎の調整や足首の骨の調整で改善したこともあります(一般的ではない)。 顎関節症の治療は、主義主張(?)がぶつかり合う場合もあるようですが、取りあえず短い期間で諦めない方がよいです。 いつまで症状が続くのか?と先が見えないと人は不安が募るものですが、なかなかはっきりした期間を提示しにくいので、取りあえず何ヶ月かはマウスピースを使う覚悟が必要と思います。
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